芸能トピックス
M-1ラストイヤーは、ミスターM1の『笑い飯』が栄冠に。M-1は今年で終了。
 26日、10年目にして最後となったM-1が行われ、優勝は『笑い飯』が勝ち取り、西田は涙を流した。

 9年連続で決勝戦に進みながらも、一度も勝ち取れない、では『M-1無冠の帝王』の名がすたる。

 例年惜しいところまで勝ち進みながら優勝が取れない。多くのコンビがネタを変えつつ試行錯誤を繰り返す中、笑い飯はあえて『Wボケ』にこだわり、初年から貫いてきた形で優勝を狙った。

 当日突然頭角を現して審査員をうならせ、客席の笑いを集め、突然恐ろしいまでの存在感を示したのは、意外にも初めての決勝戦に進出した沖縄芸人スリムクラブだった。もちろん、まったくの新人ではない。当日は全く触れられなかったが、エンタの神様を観ていた人ならば、彼の声とネタになんとなく覚えがあっただろう。あの『フランチェン』の芸人である。その独特の笑いや間は、実はすでに視聴者は知っていたのだ。

 決勝でのデキも明らかに頭ひとつ抜けていた。『民主党』の名前が出たときには、会場を大爆笑とともにうならせ、ウマイ!と大拍手を受けた。

 逆にパンクブーブーと笑い飯はネタのデキもイマイチ。贔屓目抜きで判断しても『一番面白かった』のはスリムクラブだった。

 予選のデキでいえば、笑い飯がダントツで頭ひとつ抜けていたのは確か。優勝は、あきらかに審査員の『スリムクラブの笑いへの戸惑い』にあった。

 漫才師中の漫才師たる、『伸介』と『カウス』はスリムクラブを優勝としたことが、この事実を物語っていた。

 もはや判断材料は、あの『スリムクラブ』独特の『間』を漫才と判断するかどうかだけだった。

 伸介は審査を振り返り、『優勝してほしかったのは笑い飯だった』、と言い放った。しかし、一番『面白い』というM-1の一番の審査基準はスリムクラブのほうが大きかったのだ。だからこそ伸介は『スリムクラブ』を押した。

 ダウンタウン松本もうなった。何度も首をひねった。自身が『間』と『スピード』、『世相を斬る笑い』などを生み出してきた漫才界の改革者なのだ。スリムクラブの思い切ったリスクの高い新しい『笑い』の生み方に、その苦悩ははっきりと表れた。

 昨年、一昨年と、はっきり言って『不作』だったM-1が今年はやはり違っていた。チュートリアルの優勝の後、M-1は惰性のようになり、インパクトにも新しさにも欠けていた。

 ハライチのようなスタイルの漫才も『面白い』という点では十分にベスト3に入るものだった。これを認めなかったという辺りで、M-1は『面白さ』という基準を無視して、『漫才とはなにか』という定義の審査に変わりつつあったのだ。

 そういう審査員の意思に大きく強引に割って入ったスリムクラブの漫才は、あきらかに『新しい漫才の定義』を審査員に突きつけた。

 そういった意味でも、M-1は終了して当然。もはや意味なし、と考えていた視聴者をもう一度『面白い!』『ウマイ!』とうならせる漫才の祭典として、『また観たい』と思わせるに十分な内容だった。

 笑い飯もスゴかった。過去9年の実績と、生み出した笑いの数で言えば彼らがキングオブキングであることに違いない。審査員の『優勝』の判断も決して間違ってはいない。だからこそ、Dr.Kは今回の大会こそが『一番面白かった』と断言する。

 皆様、お疲れ様でした!!
(Dr.K 12/27 10:00)
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