【長期連載コラム】
『モーニング娘』。を語る
【4】
 すでにある程度人間形成と容姿が確定している10代後半の女性であれば、そこにある程度の『計算』ができる。
 しかし、それが10代前半の『少女』となると、その『読み』は時として間違いを生み出すことがあるのだ。

 当然ながら容姿は、その成長過程や食生活、遺伝などによって、10代前半からは驚くほどに変化する。まして、『アイドルグループ』という特殊な職業につけば、それはより顕著になって、それが『良い変化』であればいいが、時としてマイナスの変化を生むことがあるのだ。

 さらに、声や性格、私生活、リズム感やダンス力、スタイルなども、10代後半には大きく変化していく。

 確かに、一般的に『見抜く』力をつんく♂が持っていたとしても、それが100%だとは限らないのだ。そして、そのミスが『久住小春』に起こってしまう。

 高橋愛が恋愛音痴に育ち、歌唱力やスタイル、容姿、キャラと、予想以上にアイドルとしての適性を持ったことはプラス材料だったが、矢口、藤本、加護、後藤といったメンバーに、私生活、とくに恋愛の規制をする方法で失敗したことは、もはやモーニング娘。没落に決定的な方向性を示してしまったといえる。

 考えれば、モーニング娘に長年いたような気がする石川で5年。今のメンバーは、すでに高橋や新垣で10年。道重や田中でも8年になる。

 この点でも、いかにつんく♂と事務所がメンバーの卒業を恐れ始めたかがわかると思う。

 ここ数年でも、吉澤と久住を卒業させたあたりは納得がいく。またオールマイティーでメンバーの求心力の源であった代わりに、なにかにつけてどっちつかずで中途半端だった亀井がアトピーの治療で卒業したことも、プラスマイナスあるだろうが、これからの新メンバーと旧メンバーのぶつかり合いによるパワーを生み出すという点ではよかったかも知れない。

 ジュンジュンとリンリンも、東南アジアや中国への進出という野望がまんまと失敗した今、必要のない人間である。北京や上海でじゃっかんの抵抗はしてみたが、やはり不発だった。

 密輸とコピー、海賊盤がメインで、まだまだ貧困層の多いアジアでは、アイドルを意図的に売り出して『儲ける』ということができないのである。

【つづく】
22/12/21
なにをしてるんだ俺……。
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